>秋沢健太郎主演3部作【映画 人生の着替えかた】人はいつからでも人生を新しくする事ができる3つ物語「MISSING」「ミスりんご」「お茶をつぐ」で綴るオムニバス。
出典:映画「人生の着替えかた」公式Xより
普段みる映画と言えば平成の王道ラブストーリーばかりなのだが、久しぶりに?なんなら初めて?日本のヒューマンヒストリー系を見た。また、オムニバスというのもあまりみたことのないものだったので新たな体験になった。この映画を見ることになったきっかけは主演である秋沢健太郎に興味を持ったからである。私の推しグループのメンバーと同じ舞台に立っていたり、好きな2.5次元ミュージカル作品に出ていたりと何かしらと見る機会が増え、これを機に彼の出ている作品を見ようとなったのである。
「MISSING」
ある事件の指名手配をされる兄を持つ弟が世間から見られる目にどうしようもできない怒りと虚しさの葛藤する人生を描く物語である。
身内に対する怒り・悲しみと自分が何もできないもどかしさの葛藤が見ている方の胸を締め付けるような演技だった。実体験が決してあるわけではないのにどこか共感してしまう部分があり、とても物語に惹きつけられた。自身が何もしていないのに周りからはまるで自分が悪人かのように扱われるシーンはとても胸が痛くなった。
「ミスりんご」
オレオレ詐欺に関わってしまった二人組が、ボスから身を潜めるために参加したミスりんごコンテストで優勝してしまうことから始まる物語。
物語のストーリー自体にも注目してほしいが、なんと言っても健二役の秋沢とバディを組んでいる雄介役の反橋が女装をするそのクオリティが高すぎる。完全な女性ということではないが、仕草や声真似、服の着こなし方など細部までを全力で演じているのが感じられ、より本気になるほど面白かった。俳優の女装が一瞬のシーンで終わることなく序盤から終盤まで行われているのはとても興味深かった。うまく言葉にできないのは私の文章力に問題がある話だが、ある意味で物語を通して一つのMVを見ている感覚になる作品だった。
「お茶をつぐ」
聴覚障害を持つ青年がお茶屋を営んでいた亡き父が残した遺言に書かれたの願いに応えようと奮闘する姿を描いた物語である。
青年が耳と鼻の記憶を頼りに父の願いを形にしていく姿は、今までの人生で物事が何一つ続かなかった時の悔しさをぶつけるかのような演技だった。続かなかったのには別の理由も隠されているのだが、それでも青年が自身の人生を障害を持ちながらも強く生きてきた証拠であることがわかるようだった。この物語では家族や周りの人との関係性がグッとくるシーンが多く涙してしまった。
個人的な事情は多少入ってるかもしれないが、この3作品どれも主演の秋沢の演技がとても映えており、見ている人を作品に引き込む魅力があった。秋沢が出る映画をこれからも見たいと思うと同時に演劇などは生でも見たいものである。
2022/03/25劇場公開
映画「人生の着替えかた」
主演:秋沢健太郎
出演:中村優一 小篠恵奈 森山栄治 反橋宗一郎 加村真美
小坂涼太郎 朝香賢徹 大谷亮介 木村達成 美紗央 篠田三郎
監督:後藤庸介 岡部哲也 篠原哲雄
脚本:蛭田直美
2025/12/06視聴

